仮想デスクトップとシンクライアント│クラウド型仮想デスクトップサービス(DaaS)

仮想デスクトップコラム

  • 仮想デスクトップ(基礎編)

  • 2019.03.28

仮想デスクトップとは②
他のシンクライアントとの違い

シンクライアントは最小限の要素で構成されたクライアント端末から、ネットワーク経由でサーバー側のOS・アプリケーション・データにアクセスして処理する方式です。仮想デスクトップもシンクライアントの一種といえますが、それ以外にも複数の方式があります。ここでは、「ネットワークブート型」「サーバーベースコンピューティング型」「ブレード型」「仮想デスクトップ」というシンクライアントを実現する4つの方式についてご紹介します。

ネットワークブート型シンクライアントの仕組み
ネットワークブート型シンクライアントは、手元のクライアント端末でサーバー上のイメージファイルを読み込み、OSやアプリケーションを起動する仕組みです。ネットワーク経由でOS・アプリケーションを起動するために、十分なネットワーク・サーバー性能が必要となり、また最初の起動にも時間がかかりますが、一度起動してしまえば、その後は通常通りサクサクとしたPC作業が行えます。
ただし、ユーザーの使用アプリケーションなどが異なる場合、その使用環境ごとにイメージファイルを用意しなければならず、イメージファイルが増えれば増えるほど、管理が煩雑になってしまいます。また、後述の「画面転送型」ではないため、作成したデータはクライアント端末からサーバーへ転送される仕組みのため、ネットワークでの情報漏えいリスクがあります。
サーバーベースコンピューティング型シンクライアント(SBC:Server Based Computing)の仕組み
サーバーベースコンピューティング型シンクライアントは、「画面転送型」に分類されるシンクライアントのひとつです。アプリケーションの起動・処理はサーバー側で行い、手元のクライアント端末では、操作と画面表示のみを行う仕組みです。
特徴はサーバー上のアプリケーションを、アクセスするユーザー全員で共有すること。同一のアプリケーションを使用するため比較的低コストかつ管理がしやすい一方で、クライアント端末それぞれが違うアプリケーションを利用することはできません。
また、サーバーへのアクセスが集中すると性能を確保しづらくなったり、アプリケーションの不具合発生が接続しているすべてのユーザーに影響を与えるといったリスクもあります。
ブレード型シンクライアントの仕組み
ブレード型シンクライアントは「画面転送型」に分類され、手元のクライアント端末側で操作、画面表示だけを行う点はサーバーベースコンピューティング型シンクライアントと同じです。特徴はデータセンターなどに、クライアントごとの「ブレードPC」と呼ばれるハードウェアを用意する点です。
ブレードPCはクライアント端末ごとに用意されているため、ネットワーク経由で専用PCを使用しているようなもので、通常のPCと変わらない使用感。例えば、CADなどの負荷の高い業務でも性能を確保しやすく、アプリケーションを個別にインストールすることも可能です。
ただし、クライアントごとの先方のブレードPCが必要となるため、初期コストが多大になりがちで、クライアント数が増えると、その管理も煩雑になってしまいます。
仮想デスクトップの仕組みと優位性
仮想デスクトップはサーバー上に仮想デスクトップ環境を構築し、クライアント端末からネットワークでアクセスする方式です。クライアント端末では操作、画面表示のみを行う画像転送型のひとつです。サーバー側にはクライアントごとに個別の環境が「仮想的」に用意されています。
ブレードPCと同じようにユーザー個別の環境を利用できるうえに、仮想デスクトップでは個別の環境を仮想的に分割するため、クライアント端末ごとにハードウェアを用意する必要がなくブレード型シンクライアントよりも、低コストで導入可能です。また、サーバーベースコンピューティング型シンクライアントのように、クライアント全員で同一環境を共有・使用することはなく、何らかの不具合発生時の影響も最小限に抑えられます。
仮想デスクトップが登場した当初は、必要となるサーバー性能・スペックを用意しようとすると高コストになりすぎたり、構築に時間もノウハウも必要で、性能確保することが難しいともいわれ、なかなか導入が進まない状況が続いていました。しかし、クラウド型仮想デスクトップが登場してからは、こうした問題を解決でき、急ピッチで導入が進んでいます。
まとめ
シンクライアントの種類についてご紹介しました。それぞれに特徴がありますが、現在はコストと性能のバランスから仮想デスクトップを利用するのが一般的です。シンクライアントによる業務改善を考えているのであれば、まず仮想デスクトップの導入から検討してみてはいかがでしょうか。