VDI(仮想デスクトップ)の費用対効果をどう考える?│クラウド型仮想デスクトップサービス(DaaS)

仮想デスクトップコラム

  • 仮想デスクトップ(中級編)

  • 2019.08.06

VDI(仮想デスクトップ)の費用対効果をどう考える?

VDI(仮想デスクトップ)の導入検討時には、社内からその費用対効果の説明を求められることも多いのではないでしょうか。
以下では、定量効果・定性効果の観点から費用対効果について説明します。

VDIによるコスト削減メリット

テレワークで移動時間の低減

政府が働き方改革を提唱していることから、テレワークが多くの企業から注目されています。テレワークにより、時間や場所にとらわれることのない労働環境を実現でき、様々なメリットが生まれます。
たとえば、営業担当は移動時間にも作業が可能となりますので、時間を効率的に使うことができます。サテライトオフィスや在宅勤務でのVDI活用などにより、移動時間そのものも減らすことができます。 直行直帰を可能とし残業時間も削減できます。移動時間が削減されることで本来業務に必要な時間を確保できるため、単位時間あたりの社員の生産性は大幅に向上します。

【試算条件】

  • ・人数:20名
  • ・1ヶ月あたりの外出(移動)回数:8回
  • ・移動時間:平均1時間
  • ・交通費:平均800円
  • ・時間単価:3,000円

コスト削減効果

  • 稼働コスト
    :48万円/月 削減
  • 交通費
    :12.8万円/月 削減
  • 移動時間
    :160時間 削減

<試算例>
*稼働コスト: 1日の移動時間×回数×時間単価×人数

 → 1時間×月8回×3,000円×20名 =480,000円

*交通費:交通費×月8回×人数

 → 800円×月8回×20名 =128,000円

*移動時間:1日の移動時間×回数×人数

 → 1時間×月8回×20名 =160時間

端末一元管理で導入・運用コストを削減

既存の物理クライアント端末(FAT端末)の場合、PCの利用者が増えたり、PCに故障が発生するたびに初期セットアップが必要となり、特に台数が多い時は情シス担当者の負担となります。
VDIの場合は、OS・アプリケーション・データはサーバ上に集約されるため、セットアップにかかる稼働を削減することが可能です。

【試算条件】

  • ・セットアップ台数:50台
  • ・1台あたりの作業時間:2時間
  • ・時間単価:3,000円

コスト削減効果

  • セットアップにかかるコスト
    :30万円 削減
  • セットアップにかかる時間
    :100時間 削減

<試算例>
*セットアップにかかるコスト: 1台あたりの作業時間×台数×時間単価

 → 2時間×50台×3,000円 =300,000円

*セットアップにかかる時間: 1台あたりの作業時間×台数

 → 2時間×50台 =100時間

さらに、「リンククローン方式」のVDIであれば、すべての仮想マシンへのパッチ適用や、OSやアプリケーションのバージョンアップが一斉に行えるので、運用工数・コストの削減に効果的です。

VDIによる企業価値の向上

次に、定性的なVDIのメリットについても考えてみましょう。

セキュリティレベルの向上

セキュリティ強化はあらゆる企業で必要な課題ですが、ウイルスパターンファイルの更新漏れ、セキュリティパッチ適用漏れ、不正アプリケーションインストール、社外でのPC盗難・紛失などにより、情報漏えいが発生するとお客様からの信頼喪失につながります。セキュリティ事故発生時の対応工数換算コスト(報告書、調査、恒久対策等)は、数千万円といわれることもあります。VDIによるセキュリティ強化もコストメリットとして考えられます。

事業継続対策の強化

VDIはBCP対策としても大きな効果があります。地震、台風、大雪、さらにインフルエンザ・パンデミックなどで通勤できなくなった際、自宅からVDIを利用して通常に近い業務が可能となります。
社員が通勤できず一日の業務・売上が大きく減少することを考えると、自宅でオフィス業務がある程度カバーできれば、ここでもVDIのコストメリットが生まれます。
さらに、クラウド型VDIの活用により、高いレベルの品質・信頼性で実績のあるデータセンターを利用できるため、リスクを最小限に抑えることができます。

社員の満足度を向上

昨今、企業は顧客満足度と同様に、従業員満足度も重要視するようになっています。前述のように、VDIを活用することで、生産性の向上やワークライフバランスの促進が期待できます。
ドコモ・システムズが2018年「テレワーク・デイズ」に参加した際の社内アンケート調査では、多くの社員がテレワークによるメリットを感じている結果となりました。
メリットの内訳としては、多い順に
 「通勤しないことにより、疲労感が低減された」
 「時間の有効活用によるワークライフバランスの両立」
 「業務を集中して実施することにより成果があがった」
という回答結果となりました。
また、「時間の有効活用によるワークライフバランスの両立」と答えた回答者に時間の活用方法を質問したところ、「出勤するより休養・睡眠がとれた」(62%)・「普段よりも家事の時間がとれた」(56%)といった回答が得られました。 その他、「自己研さんに活用できた」「ショッピング・娯楽を楽しむことができた」「診察・通院に活用できた」など多様な生き方・働き方を自ら選択し、結果、満足度向上につながっているようです。

まとめ
VDIの費用対効果をIT投資のみに着目して単純比較しようとすると、ROIについて経営者の正しい判断を仰ぐことは難しいように思います。VDI導入検討の際は、前述のように、生産性向上や多様なリスクの軽減、従業員満足度(ES)の向上など多様な付加価値も考慮のうえ検討されることをおすすめします。